日本人が独自に生み出した伝統衣装である「着物」は、日本人の顔立ちや黒い髪に最も映える衣装であり、派手な美しさというよりも、清楚可憐な美しさがあり、「女性らしさ」に磨きをかけるものであります。
「着物」の魅力は、女性を外見から華やかに彩るだけでなく、内面の美しさを引き立て、「着物」を身に纏った際の優雅な立ち居振る舞い(所作)に、日本人らしい「奥ゆかしさ」や「品の良さ」が表れています。
「四季」のある日本の美意識が表現された「着物」は、柄や素材などによって個性や季節感を楽しめ、帯や羽織、小物の組み合わせ次第で趣が変わり、全体が織りなす色の調和が楽しめるのも、魅力の一つです。
日本がかつて欧米文化に憧れを抱いたのと同じように、現在、海外では日本文化に憧れを抱いており、その中に衣装としての「着物」があり、奥深い日本文化を表現する、日本的な「美の象徴」であると言えます。
「Kimono」という国際語は、「着物」の魅力が世界に伝わっている証拠であり、来日された海外の方々が「着物」や「浴衣」を着て、祭に参加したり、社寺等を散策するなど、「日本らしさ」を満喫しています。
「着物」を着ている女性を見かけると、つい、目で追いかけてしまう、自然と注目を集める不思議な魅力があり、本質の美を際立たせようとする美しさには、伝統工芸としての「日本人の心」が感じられます。